福岡県福岡市西区金武の専業農家・山田守さんのお話
お米のおいしさは自然環境に負うところが大きいのですが、うちの田んぼはありがたいことに、まず室見川水系の水に恵まれ、そして、栄養豊富で味濃い米が出来ると言われる赤土という土壌に恵まれています。しかも、昼夜の寒暖の差があるということで、どれもおいしい米を作るには最高の環境です。
脊振山地の麓で代々米作りをしています。
昭和62年からは有機肥料のみの栽培に切り替えて、農薬と化学肥料の使用を極力抑えた「特別栽培米」の認証もいち早く取りました。そうして作った うちの米は、名付けて「百年米」。
安心しておいしいお米を食べて長生きしてもらいたいという気持ちを込めました。
田植えをはじめてからしばらくすると、うちの田んぼには、カブトガニのような形をした小さな豊年海老が田んぼにいっぱい出てきます。この豊年海老が発生する年は豊作になるという言い伝えからこの名前になったようです。昔はどこの田んぼでも見かけていたのですが、農薬や化学肥料に弱いのでこの頃は、あまりみかけなくなりました。
7月上旬には、ほらもう、葉の中に稲穂が入っています。地元福岡でも早いほうですが、8月のお盆過ぎには新米を出荷させてもらいます。池田米穀店さんから「百年米は評判も上々」と言ってもらっていますが、今年もみなさんに喜んでもらえたら、やっぱり嬉しいですね。
ちなみに、自分で作った米しか食べないので、よそとの違いがわからないのですが、「百年米」は冷めてからの食味がいいと思います。
残念ながら、豊年海老の写真が無いので、「田の草取り虫」と呼ばれるカブトエビの写真です。おかげで除草剤をまかなくていいんですよ。